ちば測協の令和2年度活動方針
測量設計業は、我が国の安全安心と経済成長を支える社会資本整備の最上流に位置する業務であるとともに、近年は、i-Constructionによる工事の出来形管理やインフラの維持管理にも大きな役割を果たすことを期待されています。
そのことから、建設生産システムの上流から下流まで幅広い範囲で品質を確保するための技術力の向上はもとより、新たなニーズに対応するための設備投資も求められているところです。
一方、令和元年度は、千葉県においても台風や集中豪雨による大きな災害が発生し、県民の生命財産を守るための事業を加速して推進することが求められています。国では、国土強靭化3箇年計画に加え、補正予算を策定して災害からの復旧業務等に取り組んでいるところです。
しかしながら、現在当業界では、就業者の高齢化や若年層人口の減少による担い手の確保や、知識・技術の承継が大きな課題となっております。加えて、公共事業関係予算は緊縮財政の継続により、相変わらず伸び悩みとなっているため、生産性向上のための投資や人材の積極的採用を躊躇せざるを得ない状況にあります。
令和2年度は、第8次5か年計画(メインテーマ「県民の安全・安心を支える地理空間情報を目指して」)の最終年度であり、厳しい環境ではありますが、計画実現に向けて、技術の研鑽や経営の改善だけでなく、働き方改革にも対応してまいります。あわせて、新たな中期計画の策定に取り組むことをはじめ、公益事業を中心とした協会活動の充実を図りつつ、これまで以上に県民の皆様から県土の強靭化の重要性及び測量設計業の役割に対するご理解を得られるよう努力してまいります。
主な公益事業は次のとおりです。
- 測量設計業の振興を目的とした「中期計画(第9次5か年計画)」の策定
- 広く県民の皆様に測量設計業にご理解いただくことを目的とした「ちば測協第9回県民講座」の開催
- 次世代の技術者の人材育成を図るために行う高等学校測量実習の実施
- 子どもたちの測量や地図づくりへの関心を高めるための小学生向け測量体験学習の実施
- 優れた人材を確保するため、将来的な産学協同も視野に入れた大学生を対象にした測量講座等に関する調査研究
- 測量設計業振興のため、新分野を始めとした地理空間情報活用等に関する調査研究及び研修の実施
- 社会資本整備の基礎を担う測量設計業務の品質を高め、技術と経営とに優れた業界となるため、全ての測量設計業に従事する者及び測量設計業を営む者を対象とした各種研修の実施
- 測量設計業に対する県民の理解を得るための「ちば地図展」の開催
- 県民測量無料相談所の開設と活用の促進
- 県をはじめとする公共事業実施機関及び測量計画機関に対する、県民の安全安心のための事業提案等の要望活動及び意見交換会の実施
- 当協会の公益活動及び会員の情報を適確に紹介するための各種広報活動
- 地籍調査推進事業など測量設計業振興のための各種調査研究とその結果の公開